校長メッセージ

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2020年4月30日 (木)

【第20回】 「休校延長に寄せて」~朝陽は必ずまた昇る!~

4月25日は創立記念日でした。創立者に思いをはせることができたでしょうか?
皆さんは森村学園の校訓「正直・親切・勤勉」を日々実践してくれていると信じて止みません。残念ながら、中1生全員がこの校訓にピント来るわけではないと思っています。ここでぜひとも、ホームページを通じて、この校訓の意味を確認して欲しいと思います。

新型コロナウィルス感染症拡大の中、医療の最前線で働いてくださっている方々、私たちのライフラインを支えてくださっている方々、そして、経済や文化を停滞させないための活動をされているすべての方々に感謝できる心を皆さんは持っている思います。現在、世界中でこの輪が広がっていること、「人間はただものではない」ということを私は改めて実感しています。

そんな方々の中には、生徒の皆さんのご家族もいらっしゃいます。社会を守ることと、家族の健康を守ることの両方に気を配って下さっている家族の方々に、皆さんも感謝を忘れないでください。そして何より、皆さんが毎日を健康で元気に過ごしてください。

さて、本日4月30日、学園本部から「5月31日までの休校延長」のお知らせがありました。

休校延長のため、皆さんと直接会うことが先延ばしとなり、とても残念です。4月中旬から急ピッチで始まったOffice 365 Teamsによる課題や授業動画の配信、ホームルームを継続します。今しばらくはTeams内で学校生活を続けましょう。

インターネットの世界では、プロスポーツ選手やダンサーの方々等の自宅でのトレーニングの様子を、動画で見る機会が増えてきました。どんな状況であっても、今ある環境の中で、いつでも本来の場所に戻れるよう日々の鍛錬を怠らない姿を示してくださっています。これは、自身や後輩たちのため、またやがてこの道に続く子供たちのためでもあるでしょう。

それぞれの自宅から楽器を合奏したり歌ったりして、世界の人を楽しませている音楽家の方々もたくさんおられます。

世界が大変なことになっている一方で、みんなのことを考えて、自分のできることをする。そんなすばらしい人たちは世界にたくさんいるのだと感じさせられます。

さて、最近では、「三月のライオン」の作者、マンガ家の羽海野(うみの)チカさんの「せっけんでよ~く てをあらおう!!」というポスターが話題になりました。このポスター誕生の経緯が、とても興味深いものでしたので、皆さんにもご紹介したいと思います。

20年以上前に「面白い文章を書いていた人」として記憶に残っていたブログ主の方が、現在新型コロナウィルス感染症の最前線で働いている医師の方であることを、羽海野さんは最近知ったそうです。「その方に何かして欲しいことは?と訊きたいけれど」とTwitterでつぶやいたところ、なんとそのブログ主ご本人である忽那(くつな)賢志さんに届き、翌日返信が来たのです。忽那さんは、国立国際医療研究センターの医師として、日々感染症と闘っていらっしゃいました。

そして忽那さんが羽海野さんにリクエストしたのは、「三月のライオン」の登場人物の3姉妹が手洗いをするイラストでした。お願いから完成までにかかったのはなんと2日間というスピードで、4月20日にはイラストが完成しました。

現在、このイラストを使ったポスターは、早くも医療センター等、あちこちに掲示されています。また、声優さんによって音声もつけられ、英語版、中国語版、インドネシア語版といった各国語版も続々誕生しているそうです。

他にも、このポスターを二次使用可とするために、またポスターがすぐにダウンロードできるよう動かれた方々もいるでしょう。このポスターを世界中に貼ってもらえるよう、セリフの翻訳などのお手伝いをされた方々もいます。ここにも、みんなのことを考えて、自分ができることをする人たちがたくさんいたのです。

このポスターは、下記の白泉社のサイトからダウンロードができます。
「営利目的以外の二次使用はご自由にしていただけます。私たちの生活を支えていただいている場所への掲示や、周りの方々への配布、お子様へ手洗いをお教えいただく際の手助けに、などご活用ください。」と記載されていますので、生徒の皆さんへの啓蒙という意味で、こちらにもPDF画像を掲載させていただきます。

https://3lion.younganimal.com/poster.html

GWに入りました。皆さんの「踏ん張り連携」が試される時です。これが今回の
休校延長で終わるかどうかの試金石になります。

何度も申し上げているので、皆さんも耳にタコができているかもしれませんが、これだけは言い続けます。


1. Stay Home! 不要不急の外出を避けること 「3密禁止」
2.外出時にはマスクをつけ、帰宅後は手洗い、うがいをかかさないこと
3.日々の生活は同じでも、コロナ感染が始まる以前と今の世界の激変を自覚すること

コロナショックは必ず終わりが来ます。

「どんなに真っ暗闇で深い夜でも、朝陽は必ずまた昇る!」

Yjimageimb42o4x写真出典 https://search.yahoo.co.jp/image/search;_ylt=A2RCAw4er6peZlkA_ymU3uV7?p=sunrise&aq=-1&oq=&ei=UTF-8#mode%3Ddetail%26index%3D13%26st%3D394

皆さんはそのとき、どんな自分でありたいでしょうか。それをイメージして、時には行動を起こして、毎日を過ごしてください。そして、時には、みんなのために、あるいは家族のためにできることを考えて欲しいです。

中等部・高等部 校長 江川昭夫